SNS運用代行とは?市場動向やサービス内容などを費用相場と合わせて解説

はじめに

SNS運用代行は、ソーシャルメディアを活用した情報発信やブランディングを行う際、外部の専門家に運用を委託するサービスであり、その市場も拡大しています(参照*1)。本記事では、SNS運用代行の基本的な役割や料金体系、市場動向、2026年に向けた費用の傾向、具体的な事例までを順を追って解説します。

●目次

SNS運用代行とは

・SNS運用代行の役割と業務範囲

SNS運用代行とは、企業がソーシャルメディアを使って情報を発信する際に、専門家が運用や分析などを代行するサービスです(参照*2)。InstagramやTikTokなどの消費者向けプラットフォームだけでなく、X(旧Twitter)やFacebookなど多様なメディアを活用し、企業の目的に応じた成果を目指します。

具体的な業務内容には
・アカウント設計
・投稿原稿や画像・動画の制作
・コメント対応
・データ分析
・レポート作成
などが含まれます。

社内リソースやノウハウが不足している企業にとって、SNS運用代行を活用することで、日々の投稿作成やフォロワー動向のチェックなどを効率化できる点が大きなメリットです。

また、SNS運用代行の専門家は、プラットフォームごとの特性を理解し、最適な運用戦略を提案します。例えば、Instagramではビジュアル重視の写真や動画、TikTokでは短尺動画による訴求など、各メディアに合わせた施策設計が可能です(参照*3)。SNS運用は日々進化しているため、専門家の知見を活用することで、最新トレンドやアルゴリズムの変化にも柔軟に対応できます。


・SNS運用代行の料金体系の種類

SNS運用代行の料金体系には、月額制、成果報酬型、スポットプランなど複数のパターンがあります。
月額制は、毎月定額で企画・投稿・分析など一連の業務を依頼できるのが特徴です。成果報酬制は、成果に応じて支払う設計があり、再生数やフォロワー数を成果指標とする例があります(参照*4)。動画制作やキャンペーンなどの特定施策だけを依頼する単発(スポット)オプションを用意する例もあります。

月額料金の相場に一般的なものはありませんが、ある運用会社の事例では、Instagramのみの運用で月額4.5万円程度のライトプランから、複数SNS運用やショート動画制作を含むプランで10万円以上が提示されるケースまで幅広いです(参照*5)。


・SNS運用代行の費用に影響する要因

SNS運用代行の費用は、依頼する業務の範囲や専門性、投稿本数、運用するSNSの数によって大きく変動します。例えば、投稿本数が多いほど制作工数が増え、費用も高くなります。また、Instagram・TikTok・Xなど複数のSNSを同時に運用する場合や、インフルエンサーとの連携、広告運用の追加などがあると、料金が上乗せされることが一般的です。

さらに、企業のマーケティング目標によっても費用は変わります。フォロワー獲得だけでなく、購買や問い合わせ数増加などを重視する場合は、より高度な分析やレポート作成が必要となり、費用が高くなる傾向があります(参照*6)。一方、認知度向上のみを目的とする場合は、比較的低価格のプランでも対応可能です。依頼内容や目標に応じて、最適なプランを選ぶことがポイントです。

SNS運用代行の市場動向

・ソーシャルメディアマーケティング市場規模

国内のソーシャルメディアマーケティング市場は、2024年に1兆2038億円に達すると見込まれており、前年比113%の成長が予測されています(参照*7)。このうち、SNSアカウント運用支援やキャンペーンプランニング、分析ツールを含むセグメントは451億円規模で、前年比110%と高い成長率を示しています。

市場全体ではソーシャルメディア広告が大部分を占めていますが、企業アカウント運用やキャンペーン施策、インフルエンサーマーケティングの需要も拡大しています。SNS運用代行サービスは、企業がデジタルで顧客とつながるための重要な手段となっており、ブランドイメージの定着や顧客接点の強化に活用されています。


・SNSアカウント運用支援分野の成長予測

2029年には、ソーシャルメディアマーケティング市場全体が2兆1313億円に拡大すると予測されています(2024年比約1.8倍)。SNSアカウント運用支援・キャンペーンプランニング・分析ツールの市場は、2024年の451億円から2029年には690億円に増加する見込みです。

インフルエンサーマーケティング市場は2024年に860億円、ショート動画領域は246億円と推計され、2029年にはそれぞれさらに拡大する見通しです。短尺動画や新しいSNSプラットフォームへの対応力が、今後のSNS運用代行会社にとって重要な競争軸となります(参照*7)。


・企業の予算感とニーズの変化

2025年1月に実施された調査によると、SNS運用代行に割く企業の月額予算は「11~20万円」が30.7%と最も多く、次いで「6~10万円」が22.7%でした(参照*8)。一方で「未定」と回答する企業も17.2%あり、取り組み方が定まっていないケースも見受けられます。

また、企業が重視する成果指標も変化しています。従来のフォロワー数やエンゲージメント率だけでなく、ウェブサイトへの誘導数や購買・問い合わせ数など、より事業成果に直結する指標を重視する傾向が強まっています。これに対応し、SNS運用代行各社はコメント対応や動画制作など、多様なサービスを組み合わせたプランを提供しています。


・2026年に向けたトレンド

ショート動画やインフルエンサー施策は、国内のソーシャルメディアマーケティング市場の成長要因として位置づけられており、関連需要の拡大が見込まれています(参照*7)。また、広告領域では動画広告が高い伸び率となっており、運用代行でも動画を含む施策設計の重要性が増しています(参照*9)。

運用面では、SNSアカウント運用支援や分析ツールといった領域が市場カテゴリとして整理されており、施策の最適化にデータ分析を用いる運用が前提になりつつあります(参照*7)。費用水準は依頼範囲で変動しますが、月額10〜20万円帯は単価想定として示されており、運用代行の予算として同レンジを想定する企業が多いという調査結果もあります(参照*10)。

SNS運用代行会社の選び方

・目的別のサービス選定軸

SNS運用代行を選ぶ際は、まず自社の目的を明確にすることが重要です。フォロワー数の増加を目指す場合は、データ分析やKPI設計に強みを持つ会社が適しています(参照*11)。Instagramでのキャンペーンやエンゲージメント強化を重視する場合は、投稿企画やクリエイティブ制作に実績のある業者を選ぶとよいでしょう。

投稿作業を丸ごと委託したい場合や、コストを抑えたい場合、動画制作を強化したい場合など、目的ごとに重視するポイントを整理し、各社のサービス内容と比較することが大切です。

選定基準としては、単なる費用の安さだけでなく、撮影体制やクリエイティブ力、インハウス化(自社運用への切り替え)支援の有無なども考慮しましょう。(参照*3)。


・料金プランと費用対効果の見極め

SNS運用代行のプランごとの違いは、対応SNSの数、投稿頻度、企画提案の深度、広告運用の有無などによって決まります(参照*12)。ショート動画制作を含む場合は、撮影や編集コストが加算されるため料金が高くなる傾向です。

費用対効果を判断する際は、どの指標で成果を評価するかがポイントです。フォロワー増加率、エンゲージメント率、ウェブサイト誘導数、購買や問い合わせへの転換数など、目標に応じて優先順位を設定しましょう。


・契約形態と見積もりチェックポイント

SNS運用代行の契約形態には、月額固定プラン、成果報酬型、スポット契約などがあります。契約期間は半年から1年単位とするケースが多いですが、SNS運用は短期間で成果が出にくいため、一定期間の継続運用を前提に考えるとよいでしょう。

見積もりを依頼する際は、自社が重視するサービス項目を整理しておくことが大切です。調査では「フォロワー獲得施策」「投稿コンテンツの企画・作成」「コメントやメッセージ対応」などが企業のニーズとして多く挙げられています(参照*8)。

また、コミュニケーション体制や納期の早さ、緊急時のレスポンスなど、運用面のサポート体制も重要なチェックポイントです。SNSはトレンド変化が速いため、突発的な投稿や訂正が必要になる場合もあります。

企業の事例紹介

・中小企業のSNS運用代行活用事例

少人数の企業では、投稿制作・運用・分析を継続する体制を社内だけで確保しにくく、外部人材へ委託して運用を立て直すケースがあります。

岡山県倉敷市でギフト商品のECを営む合同会社エクリチュール花音は、Instagram運用を自社で開始してフォロワー約300人まで伸ばした一方、その後に伸び悩み、運用ノウハウ不足を理由に外部へ依頼しています。導入事例では、依頼後にフォロワーが300人から4,000人以上へ増加しました(参照*13)。


・EC企業・D2Cブランドの活用事例

EC企業やD2C(消費者直結)ブランドでは、SNS運用による売上向上が重要なテーマとなっています。TikTokやInstagramのショート動画を活用し、自社製品の魅力を分かりやすく伝え、購買につなげる施策が増えています。

例えばウテナはTikTok施策を、デジタルガレージおよびstudio15と連携して実施し、ショートドラマ仕立てのコンテンツで訴求した結果、売上が前年比170%に達したと示しています(参照*14)。
また、着圧ソックスのブランド「メディキュット」では、TikTokでのキャンペーン実施により、ECサイトの検索ボリュームが50%増となり、売上がオンラインだけでなく店頭でも伸びたとしています(参照*15)。

さらに、大型ECセール「メガ割」の事例では、ブランドリフト調査の結果として、ノンユーザーにおけるブランド好意度が**+10.6%、利用意向が+14.5%**という数値が示されています(参照*16)。
このように、外部支援を含めた運用体制で、動画クリエイティブと計測を組み合わせ、成果を数値で示す事例が確認できます。


・採用・ブランディング目的の活用事例

採用や企業ブランディングでも、SNS運用の設計を整理し、導線を作ったうえで成果を数値化する例があります。OTONA inc.の事例では、従業員10名以下の地方企業がInstagramを採用に活用し、2ヶ月で40件以上のエントリーを獲得し、3名が入社しました(参照*17)。

おわりに

本記事では、SNS運用代行の役割や料金相場、市場動向、具体的な活用事例について解説しました。企業の目的や体制に合わせて最適なプランを選び、適切な費用を投資することで、SNSは大きなマーケティング効果をもたらすプラットフォームとなります。

ショート動画やインフルエンサー活用、採用広報など目的が多様化する中、SNS運用代行サービスも今後さらに拡大していくと考えられます。


・参照


〈監修・執筆者情報〉

執筆:マーケティングWeek編集部

経歴:マーケティングWeekの記事編集部です。マーケティング領域に関する展示会を主催し、300近い出展社と数万人の来場者をご支援しています。支援実績を活かしてマーケティングに関わる有益な情報を発信します。


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