ノベルティ事例で学ぶ、成果につながる販促ノベルティの考え方

はじめに

ノベルティ事例を見ていくと、成果が出る配り方には共通点があります。単に物を渡すのではなく、目的、渡す相手、渡す場面、そして渡した後の行動までを考慮しているのです。

この記事では、販促ノベルティを成果につなげるための考え方を、ノベルティ事例を用いながら考察します。

●目次

成果につながる販促ノベルティの設計

・目的とKPIを先に決める

販促ノベルティは、最初に目的とKPIを設定します。
例えば
・新規の見込み客を集める
・既存顧客との関係を強める
・ブランドの認知を広げる
など、目的によって選ぶ品も渡し方も変わるからです。

目的が決まると、KPIも「名刺獲得数」「応募数」「二次元コードの読み取り数」「来店回数」などの設定が可能となります。

実際、Hi-AD(販促支援の情報発信メディア)は、ノベルティ活用の事前整理として「目的とKPIを明確にする」ことをチェックポイントの1つに挙げ、新規リード獲得、顧客関係の強化、ブランド認知の拡大、社内の関わりを高めることなどを例示しています(参照*1)。

また、KPIは1つに絞りすぎない方が、現場の動きが作りやすいです。例えば展示会なら「配布数」に加えて「ブースでの会話開始数」「資料請求数」「後日の商談化数」など、次の行動に近いKPIも一緒に置くことが望ましいでしょう。


・KPIからの予算決定

目的とKPIが決まると、予算が決定できます。また、同予算であっても、1個あたりの単価を下げるか、配布数を絞って体験価値を上げるかは、KPI次第です。

例えば「認知拡大」なら接触回数を増やすように配布数を上げることに重きを置きますし、「購買促進」なら購入条件や応募条件と結びつけて、多少単価が高くとも、資料をUSBメモリに入れるなど、行動を起こしやすい導線を作るノベルティが良いでしょう。


・誰に、どこで渡すか?

次に、誰に、どこで渡すかを具体化します。同じ品でも、渡す相手と場面が違うと受け取られ方が変わるためです。
例えば、展示会の来場者に渡すのか、店頭で購入者に渡すのか、学校説明会で配るのかで、求められる実用性や持ち帰りやすさが変わります。

ユニファースト(ノベルティ制作会社)は、成功のポイントとして
「ターゲット設計とコンセプトを設定すること」
「目的・活用シーンを明確にすること」
を挙げ、目的に沿ったアイテム選定を推奨しています(参照*2)。


・ターゲットを具体化する

ターゲットを決めるときは、年齢や性別だけでなく、その人が置かれている状況まで想像します。
例えばBtoB(企業向け)の展示会なら、荷物が多い人が多いので「かさばらない」「すぐ使える」ことが効きます。たとえば、薄型のA4クリアファイルや折りたたみ式のエコバッグ、名刺・資料を一時置きできる薄型ポーチは、会場内でそのまま使われやすいです。ノートやボールペンも定番ですが、ここでは「書ける」より「持ち歩きやすい」を優先して、短いメモに特化した小型メモやクリップ付きペンのように、移動中でも使える形にすると喜ばれます。

逆に、店頭の購買促進なら、購入直後に使えるものや、次回の来店につながる仕掛けが良いでしょう。たとえば、食品や日用品なら開封に使えるミニカッターや保存に使えるクリップのように「今すぐ役立つ道具」が相性が良さそうです。
次回につなげるなら、ノベルティ自体に次回特典(クーポン、スタンプ、来店時の引き換え)を組み込んだり、レシピカード/使い方カードのように“家で実際に使う行動”を起点にして、自然に再来店理由を作る方法がおすすめです。


・配布シーンを具体化する

配布シーンの具体化では、現場の動きも考えなければなりません。

受付で渡すのか、ブースで会話した人だけに渡すのか、アンケート回答の後に渡すのかで、KPIの取り方が変わるからです。
例えば「名刺交換後に渡す」と決めれば、名刺獲得数が自然に計測指標になります。こうして配布の条件を決めておくと、配布数の管理、在庫の持ち込み量、スタッフの動きまで一緒に設計できます。

配布対象が「不特定多数」か「条件を満たした人」かも分けて考えます。不特定多数に配るなら、受け取りやすさと持ち帰りやすさが優先です。例えば展示会の通路配布なら、手に取った瞬間に価値が分かる薄型の小袋(1枚もの資料+小物)や、荷物に埋もれにくいフラットなステッカー/付箋のように“軽くて捨てにくい”形が向きます。

店頭の入口配布なら、使い道が即時に想像できるウェットティッシュやミニサンプルのように「今使える」が強いものが受け取られやすいです。ここで重いもの・かさばるものを配ると、受け取っても持ち帰られず、記憶にも残りにくくなります。

条件付きで渡すなら、条件そのものが参加の動機になるので、応募や登録の手間と見返りのバランスを調整します。例えば「名刺交換・アンケート回答」であれば、見返りはその場で使える小さな得が合います(例:会場内で使えるドリンクチケット、すぐ読める業界別チェックリストの紙配布)。

一方「会員登録・アプリDL」のように手間が重い条件なら、見返りも“後で効く大きめの得”に寄せます(例:限定資料のダウンロード、無料診断、抽選で上位景品)。逆に、登録が必要なのに見返りがボールペン程度だと、面倒が勝って参加が伸びません。

ここが曖昧だと、配布数は増えても次の行動が増えない状態になりやすいです。例えば不特定多数向けの配布物に「詳しくはQR」だけが載っていても、受け取る人の多くは“今やる理由”がないので、そのまま終わります。
条件付き配布でも、条件(登録)と見返り(小物)が釣り合っていないと、配布はできても登録や商談予約に結びつきません。


・体験価値とブランド想起をつなぐデザインにする

最後に、使う体験とブランド想起をつなぐデザインにします。ブランド想起とは、品を使ったときに企業名やサービス名を思い出すことです。ロゴを大きく入れるだけではなく、使う場面で自然に目に入る位置、触ったときの印象、色や言葉の統一感まで含めて設計すると、記憶に残りやすくなります。

コシオカ産業株式会社は、ノベルティをもらった経験がある男女340名を対象に、2024年1月下旬にインターネットリサーチでアンケートを実施し、ノベルティ配布で半数以上に企業名やサービス名を覚えてもらえる認知効果が得られ、受け取った人の約1割は商品やサービスを購入する可能性があると示しました(参照*3)。

同調査では、購入につながりやすい理由の1位が「使いやすい・便利・実用的なもの」である一方、デザイン性を重視する回答も多いと整理されています(参照*3)。つまり、実用性だけでも、見た目だけでも足りず、両方のバランスが鍵になります。

海外の業界団体の調査でも、同じ方向の結果が示されています。Promotional Products Association International(PPAI)は、広告代理店と広告主の購買者400人を対象にしたベンチマーク調査で、プロモーショナル製品を「効果的、または非常に効果的」と考える購買者が74%であることなどを報告しています(参照*4)。

デザインで迷ったときは、体験の流れに沿って確認すると判断しやすいです。例えば、受け取る瞬間に価値が伝わるか、持ち帰る途中で邪魔にならないか、使うたびに企業名が自然に目に入るか、次の行動に移る導線があるかといった点です。二次元コードや短い案内文を入れる場合も、読み取りやすさを優先し、読み取ると何が起きるのかを短く書くと行動につながりやすくなります。

成果が出やすいノベルティのパターン別事例

・購買促進型の事例

購買促進型は、購入という行動とノベルティを強く結びつける設計です。ポイントは、購入条件が分かりやすいこと、参加の手間が重すぎないこと、当たるものが購入者にとって納得できることです。購入後にすぐ参加できる仕組みだと、レシートの紛失や後回しを減らせます。

日本コカ・コーラ株式会社は、「コカ・コーラ×スター・ウォーズ」キャンペーンで、対象製品を購入し、ラベルの二次元コードをスマートフォンで読み込んでキャンペーンサイトにアクセスすると、抽選で総計18,000名にオリジナルコラボグッズがその場で当たると示しています(参照*5)。

同キャンペーンはポイントコースも明記されており、例えば【3ポイントコース】はオリジナルコースターセット4,000名、【5ポイントコース】はオリジナルスウェット1,000名、【10ポイントコース】はオリジナルボンバージャケット1,000名など、当選人数と景品内容がセットで示されています(参照*5)。こうした書き方は、参加者が「何が、どれくらい当たるか」を判断しやすく、参加の納得感を作りやすいです。

この事例は、購入と参加の距離が近い点も特徴です。ラベルに二次元コードがあり、読み取ってすぐ抽選に進めます。さらに「その場で当たる」と明記されているため、結果待ちのストレスが小さく、参加の動機が保ちやすい設計です(参照*5)。

同キャンペーンでは、パッケージデザインに二次元コードが表示された「限定デザイン製品」が対象であることも示されています(参照*5)。パッケージ自体が目印になるので、店頭での見つけやすさにもつながります。購買促進型では、購入前の棚での見つけやすさと、購入後の参加しやすさをセットで作ると、行動が途切れにくくなります。

また、景品が「物」だけでなく、デジタルの引換券などでも成立します。日本コカ・コーラ株式会社のキャンペーンでは、1ptで応募できるコースとして限定デザインのCoke ONドリンクチケットが100,000名、2ptでPayPayポイント500ポイントが10,000名など、必要ポイントと当選人数をセットで提示しています(参照*6)。当選人数を大きく設定したコースを用意すると参加のハードルを下げやすく、より魅力の強い景品を上位コースに置くと追加購入の動機にもつながります。


・認知拡大型の事例

認知拡大型は、短期間で多くの人に名前を広げる設計です。配布物そのものより、拡散が起きる場を作ることが中心になります。例えば、交流の多い場所で使われる景品や、投稿が増えやすい参加条件を用意すると、接触回数が増えやすくなります。

株式会社モバイルファクトリーは、ソーシャルゲーム「ステーションメモリーズ!(駅メモ!)」の事例として、フォロー&リポストでGooglePlayやApple Gift Cardが抽選で当たるキャンペーンを行い、新規フォロワー1.7万、総リポスト9万以上の結果を示しています(参照*7)。

この事例は、参加条件が「フォロー」と「リポスト」で完結しているため、参加の手間が小さい点が特徴です。さらに、景品がGooglePlayやApple Gift Cardのように用途が広いものなので、ゲームの既存ファン以外にも参加の余地が生まれます。認知拡大型では、景品の汎用性が参加者の幅を広げる要素になります。

数値の見せ方も参考になります。新規フォロワー1.7万、総リポスト9万以上のように、増えた人数と拡散量を分けて示すと、施策の狙いが伝わりやすくなります(参照*7)。社内での振り返りでも、フォロワー増と拡散量は別の改善点が出やすい指標です。

認知拡大型は、配布物を渡す場がオンライン中心になることも多いです。その場合でも、当選連絡の方法、景品の渡し方、なりすまし対策など、運用の設計が弱いとトラブルになりやすいので、後半の「規約と運用設計」まで一緒に考える必要があります。


・ファン化とコミュニティ形成の事例

ファン化とコミュニティ形成は、短期の数字よりも、関係が続く仕組みを作る設計です。ポイントは、企業の物語や人の魅力が伝わるテーマを置き、参加者が応援したくなる理由を作ることです。景品は高価である必要はなく、限定性や背景の説明があると、受け取った体験が記憶に残りやすくなります。

株式会社丸亀製麺(うどん店チェーン)は、創業日11月21日に公式Xでフォロー&引用ポストのプレゼントキャンペーンを行い、25名にオリジナルグッズ等が当たる機会を設けると発表しました(参照*8)。

この事例は、単なる拡散ではなく「引用ポスト」を条件にしている点が特徴です。引用ポストは、自分の言葉を添えやすいので、参加者の体験談や応援コメントが集まりやすくなります。結果として、投稿が並んだときに、企業側の発信だけでなく参加者の声が見える形になり、コミュニティの空気が生まれやすくなります。

同発表では、丸亀製麺のおいしさの軸を作る存在として「麺匠」と「麺職人」に触れ、全国の店舗で打ち立て・生のうどんを提供するため日々技と感性を磨いていると説明しています(参照*8)。こうした背景説明があると、景品が単なる物ではなく、ブランドの世界観を受け取る体験になりやすいです。

ファン化を狙う場合は、当選人数を絞る代わりに、参加の体験を丁寧に設計することが多くなります。例えば、当選発表の見せ方、当選者への連絡文、景品に添える一言など、細部が体験の印象を左右します。ここまで含めて設計すると、次の参加や来店につながる余地が生まれます。

失敗しやすいノベルティの特徴と改善ポイント

・配って終わりの設計になっている

失敗しやすいのは、配布がゴールになっている設計です。配布数だけを追うと、受け取った人が次に何をすればよいか分からず、行動が止まりやすくなります。配布の条件が曖昧だと、スタッフごとに渡し方が変わり、計測も崩れます。

ノベルティストア(ノベルティグッズ専門店)は、展示会集客では準備・現場・フォローの三段階を一体で設計することがポイントで、配布ツールも当日だけでなく事前送付や展示会後のフォローにつながる設計にすると整理しています(参照*9)。

例えば、配布前は事前告知で来場予約を集め、当日は会話のきっかけとして渡し、配布後はお礼メールや資料送付につなげます。ノベルティに二次元コードを載せるなら、読み取った先で何ができるのかを短く書き、読み取る理由を作ると動きやすくなります。

名刺交換後に渡す、アンケート回答後に渡す、試食や体験後に渡すなど、条件があると会話の質が上がりやすく、配って終わりを避けるには、配布を「次の行動の入口」として扱うことがポイントです。


・コスト優先で使われない

単価を下げることだけを優先すると、使われずに終わるリスクが上がります。使われないと、企業名に触れる回数が増えず、認知や購買への影響も小さくなります。

コシオカ産業株式会社の調査では、購入につながりやすい理由の1位が「使いやすい・便利・実用的なもの」である一方、デザイン性を重視する回答も多いと示されています(参照*3)。実用性だけに寄せて見た目が弱いと使う気が起きにくく、逆に見た目だけで使いにくいと結局捨てられてしまいます。

改善は、配布シーンに合わせて「使う頻度が高いもの」を選び、デザインは「使うときに自然に目に入る」形にします。
例えば、外出先で使うものなら、公共の場で見られる機会が増えます。具体的には、パスケース/IDカードホルダー、スマホ拭き(クリーナークロス)、折りたたみエコバッグ、モバイル用のケーブルバンドのように、移動中に触る回数が多いものが該当します。
この場合、ロゴを大きく見せるより、持ったときに視界に入る位置(タグ、留め具、ストラップ根元)に小さく効かせる方が、日常の使用を邪魔しにくいでしょう。

机の上で使うものなら、毎日の作業で目に入ります。例えば、付箋(特に細長いインデックス付箋)、デスクマット/マウスパッド、クリップ・マグネット、メモスタンドのように「置きっぱなしでも成立するもの」は接触回数が増えやすいでしょう。
ここでも同じで、主張を押し出すより、視線が落ちる場所(右下、上端、角)に情報を置くと、邪魔にならずに目に入ります。

さらに、品質のばらつきも使われない原因になります。印刷が薄い、壊れやすい、においが気になるなど、細かな不満があると使われなくなります。
例えば、ペンのインクがかすれる、付箋がすぐ剥がれる、袋物の縫製が弱くて持ち手がちぎれる、ゴムや樹脂のにおいが強いといった点は、1回の不満で「次から使わない」になってしまいます。単価を下げる場合でも、最低限の品質基準を決め、試作品で確認してから量産に入ります。


・配布導線と計測設計が弱い

配布導線とは、受け取るまでの流れです。ここが弱いと、狙った人に届かない、現場が混乱する、配布数が読めないといった問題が起きます。計測設計が弱いと、良かったのか悪かったのかが判断できず、次回の改善ができません。

導線と計測を作るには、現場の準備物や印刷物、二次元コードの遷移先など、関連タスクが増えるため、スケジュールの余裕がそのまま精度に直結します。

改善の第一歩は、配布の条件と計測の方法を1枚の表にして、関係者で共有することです。例えば「誰に渡すか」「どこで渡すか」「渡す条件」「渡した後にしてほしい行動」「その行動の計測方法」を並べます。

ノベルティ配布の実務と法令チェック

・景品表示法の基本と景品規制の考え方

ノベルティ配布では、特に、抽選や応募を伴うキャンペーンは、景品の最高額や総額の考え方が絡むため、企画の早い段階で確認が必要です。

消費者庁は、一般懸賞においては、提供できる景品類の最高額及び総額が定められており、景品類の最高額については、懸賞に係る取引の価額が5,000円未満の場合は取引の価額の20倍まで、5,000円以上の場合は一律10万円までとなるとしています(参照*10)。

また、総額についても、メーカーは対象商品の売上予定総額の2%以内、小売店は条件を満たす取引の売上予定総額の2%からメーカー提供分を差し引いた額に収めるなど、売上予定総額を合理的に算定する必要があると消費者庁は示しています(参照*10)。数字が出てくる部分なので、経理や法務と早めにすり合わせましょう。

抽選ではない配布でも注意点があります。消費者庁は、掲載事業者と相談者が特定の協力関係にあり共同で経済上の利益を提供していると認められる場合、掲載事業者が提供する景品として扱われ、総付景品の規制対象になり得ると説明しています(参照*11)。共同企画やタイアップでは、誰が提供主体になるかで扱いが変わるため、関係性の整理が必要です。

さらに、値引きや割引券の扱いも混同しやすい点です。消費者庁は、取引通念上妥当な基準に従って対価を減額することは値引と認められる経済上の利益に当たり、景品類に含まれず規制対象にならない一方、減額した金銭の使途を制限する場合は景品類に該当し得ると示しています(参照*12)。


・キャンペーン規約と応募設計のポイント

規約と応募設計は、参加者の安心と運用の安全のために必要です。特にオンライン応募は、なりすまし、重複応募、連絡不能などが起きやすいので、応募条件と当選連絡の方法を明確にします。

日本コカ・コーラ株式会社のキャンペーン規約では、期間を2025年10月27日~2026年2月28日23:59と示し、当選期間別に有効期限があることも明記しています(参照*6)。

応募設計では、必要な行動を増やしすぎないこともポイントです。例えば、購入後に二次元コードを読み取る、ポイントをためる、応募コースを選ぶなど、段階が増えるほど離脱が起きます。
一方で、コースを分けると参加者の目的に合わせやすくなります。日本コカ・コーラ株式会社は、1ptで応募できるコースとして限定デザインのCoke ONドリンクチケット100,000名、2ptでPayPayポイント500ポイント10,000名など、必要ポイントと当選人数をセットで示しています(参照*6)。

また、当選後の受け取り方法も、応募設計の一部です。デジタル景品なら、受け取りの手順、利用条件、期限を分かりやすく書きます。物の景品なら、発送時期、配送先の入力方法、住所不備の扱いなどを決めます。

税金の扱いも、景品の内容によっては話題になります。国税庁は、一時所得の例として「懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除きます。)」を挙げ、一時所得の金額は「総収入金額 – 収入を得るために支出した金額 – 特別控除額(最高50万円)」で計算すると説明しています(参照*13)。高額景品を扱う場合は、参加者から質問が来る可能性もあるため、案内文と問い合わせ窓口を用意しておきましょう。


・制作・在庫・配送の運用設計

ノベルティは、作って終わりではなく、納品、保管、配布、配送までが運用です。特に展示会やキャンペーンは日程が固定なので、逆算の計画が必要です。

Hi-ADは、発注確定から納品までの目安を10〜17営業日とし、全体では3〜4週間前倒しが理想だと示しています(参照*1)。この前倒しには、社内承認、デザイン確認、試作品確認、数量確定、配送手配などの時間が含まれます。ギリギリに発注すると、最終確認が雑になり、印刷ミスや数量ミスが起きやすくなります。

運用設計では、最低限次の3点を決めましょう。

  • 制作: デザインデータの準備、校正(印刷前の確認)、品質基準
  • 在庫: どこに保管するか、誰が数量を管理するか、予備を何個持つか
  • 配送: いつ、どこへ、何箱で送るか、当日持ち込み分と事前送付分の分け方

制作面では、名入れ印刷に正確なデータが必要になることがあります(参照*1)。社内にデータがない場合は、ロゴの正式データを探す時間も見込む必要があります。

在庫面では、配布条件が変わると必要数が変動します。例えば「名刺交換した人だけ」にすると配布数は減りますが、会話の質が上がる可能性があります。逆に「通路で配る」と配布数は増えますが、持ち帰り率や次の行動は落ちやすいです。目的とKPIに合わせて、必要数と予備数を決めます。

配送面では、会場直送か社内経由かでリスクが変わります。会場直送は手間が減る一方、受け取り時間の制約や、会場側のルール確認が必要です。社内経由は確認しやすい一方、保管スペースと再配送の手間が増えます。

おわりに

ノベルティ事例から分かるのは、成果が出る施策ほど、目的とKPI、ターゲットと配布シーン、体験価値とブランド想起が明確化されていることです。事例の見た目だけを真似るのではなく、どの行動を増やすための設計なのかを参考としていただくと良いのではないでしょうか。


・参照


〈監修・執筆者情報〉

執筆:マーケティングWeek編集部

経歴:マーケティングWeekの記事編集部です。マーケティング領域に関する展示会を主催し、300近い出展社と数万人の来場者をご支援しています。支援実績を活かしてマーケティングに関わる有益な情報を発信します。


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